歯のホワイトニングを行う場合には歯科医院や自宅で薬剤を使用して行うなどさまざまな方法がありますが、なかには簡単に手に入れることができる重曹を使用するホワイトニングの手段もあります。
重曹を使用したホワイトニングとはどのようなものなのか、方法と効果、注意点についてご紹介します。
どうやってやるの?重曹を利用したホワイトニングの方法
歯を白くするために重曹を使用してホワイトニングを行う方法には、歯に重曹を付けて歯を磨く方法と、重曹入りの水でうがいをする方法とがあります。
重曹で歯磨きを行う場合、直接歯に重曹を付けて行おうとすると、重曹がうまく付かずに取れてしまう場合があります。
より磨きやすくするために、ミントを乾燥させて作った植物性オイルであるハッカ油や粘り気を持った無臭の成分であるグリセリンに混ぜてペースト状にして使用すると歯に付きやすくなります。
水と混ぜて使用することも可能ですが、その際にはしっかりとかき混ぜて、歯磨き粉くらいの硬さになってから使用することが大切です。
歯に十分に重曹を馴染ませたら、そのまま10分ほど放置します。時間が経過したら歯ブラシを使用して一通り歯を磨き、最後に口をゆすぎ重曹水をきれいに出し切ります。
うがいをする方法を行う場合、およそ3グラム、つまりティースプーン一杯ほどの量の重曹を500ミリリットルの水に入れ、しっかりと溶かしてうがい水を作ります。
うがいは歯を白くする効果を期待して行うものなので、重曹入りの水を口に入れたら、喉でガラガラとしたうがいをするのではなく、口内の隅々まで重曹水が行きわたるようにグチュグチュとしたうがいを行うことがポイントです。
重曹ってどんなもの?本当に白くなるの?重曹の特徴と期待できる効果
重曹は、化学名で炭酸水素ナトリウムや重炭酸ソーダと言います。白い粉状になっていて、薬として使用したり料理や掃除で使用したりと、生活の中で幅広く活用されているものです。
弱アルカリ性であることから、調理や清掃で使用した後の重曹を排水しても環境に悪い影響を与えることがなく、人の体にも無害であるという点が広く利用されている理由のひとつとなっています。
特徴として粒子が細かく、水に溶けにくいという点が挙げられます。
歯磨き粉やうがいの水として使用する場合には、事前に溶けている状態を確認しておくことが大切です。重曹を使用した歯磨きやうがいをすることで、歯の表面に着色した汚れを落とす効果を期待できます。
掃除の際にクレンザーとして使用するのと同様の効果で、研磨作用があるのです。
ただし、一般的なホワイトニングでは過酸化水素によってエナメル質内部の着色を落とすことができますが、重曹を使用したホワイトニングではその効果は期待できません。
実践する前に知っておきたい注意点
重曹で研磨作用を期待して過度に使用することで、歯に傷をつけてしまうことがあります。重曹は家の掃除でも利用されるもので、油汚れも落とすことが可能な強い清浄効果のある成分です。
このため、正しい量と正しい方法で行わないと、逆に歯の表面にあるエナメル質を傷つけてしまい、その傷に汚れが付着しやすくなって、ホワイトニングと逆の効果が出てしまう場合もあります。
また、重曹水でうがいを行う方法は、口内を清潔にする効果はありますが、歯にこびりついた汚れや歯間にはさまった異物などを充分に落としきれないことがありますので、必ずブラシを使用した歯磨きも行い、しっかりと日々の汚れを落としておくようにすることが大切です。
重曹は炭酸水素ナトリウムですから塩でもあります。口内に傷がある場合、持病で塩分を控えるように注意されている場合には、口の粘膜への刺激や塩分の摂取量などを考慮して、使用量を十分に注意しましょう。